こんにちは。かこかと申します。
私の会社には他の会社から転職して来られた方がたくさんいます。
転職してこられた方の中にもいろんな方がいますが、割と多いのが前の会社と比べて今の会社(=私のいる会社)のことを悪く言う人です。
私は転職経験がないので他の会社のことを知りませんが、普通に考えて自分のいる会社の悪口を言われると良い気分がするものではありません。
今回はそんな転職者に対する不満を書いてみたいと思います。
少々過激な内容になるかもしれませんが、当然のことながらすべての転職者を敵対視しているわけではないので、その点についてはご理解ください。
・ 転職したはいいが、今の会社に不満を感じている人
・ 転職者が部下や同僚にいるけど、なんとなく違和感を感じている人
- マウントあるある① 「前の会社の方が厳しかった。今の会社はヌルい」
- マウントあるある② 「こんなにヌルい状態が続くといつか会社がつぶれる」
- まとめ
マウントあるある① 「前の会社の方が厳しかった。今の会社はヌルい」
転職してきた方の不満でよくあるのが、
「前の会社は厳しかった。今の会社はヌルい」
というやつです。
先日、ある転職者Aさんと会話をした時の話です。
Aさんが他の転職者数人と会話をする機会があったそうですが、みんな口を揃えて言っていたのが
「今の会社はヌルい」
ということだったそうです。
Aさん曰く、今の会社は上からの要求が前の会社と比べて厳しくないらしく、社員自体の緊張感も低いとのことでした。
同じく転職者であるBさんはこんなことを言っていました。
「今の会社の技術レベルは低い。前の会社の方が難しいことをやっていたから、転職してきてレベルの低さに驚いた」
さらに言うとCさんは
「前の会社だと自分ひとりでなんでもやる必要があったけど、今の会社は役割分担が進んでいる。そのため一人一人のスキルがとても低い。こんなこともできないのかと思う」
ということをよく言っています。
彼らの言葉をざっとまとめると、以前の会社は設備修理から生産支援、調達までなんでも自分でやらなければならず、技術的に難易度の高い仕事をしており、上からいつも厳しい要求を受けて心身ともに疲れていた、ということになるかと思います。
今の会社はそれに比べてだいぶヌルいらしく、彼らの言うことを信じるのであれば、どうやら私が新卒で入社した今の会社は、他の会社に比べてレベルが低いみたいです(笑)
マウントあるある② 「こんなにヌルい状態が続くといつか会社がつぶれる」
私は仕事柄、Aさん、Bさん、Cさんとよく絡むのですが、彼らが事あるごとに言うのが、このセリフ。
こんなヌルい状態だといつか会社がつぶれる
まあ、このセリフは転職者に限らず、よく口にされるセリフですね。以前、ベテランの生え抜き社員がこれと同じセリフを口にしているのを聞いたことがあります。
ただ、以前の会社という比較対象を持っているA、B、Cさんが口にすると、より緊迫感があるようにも思います。
確かに緊張感が低い会社の未来は明るくないのかもしれません。自分たちは一生懸命やっているつもりでも、他と比較すると頑張りが足りないのかもしれないし、世間一般から見て技術レベルが低いのかもしれません。
ですが、考えようによっては、ヌルいにもかかわらず利益を出せている良い会社である、という風に捉えることもできます。
厳しい世界で常に心身をすり減らすほどの緊張感を持って毎日を過ごしていれば、その分だけ見返りが保証されていて、多くの利益が得られるのかというとそうではないことは明らかです。はっきり言って、上り調子の業界であれば、少々経営がまずくても、社員がそんなに頑張らなくても儲けは伸びていくでしょう。ヌルくても利益が出せる体質ということは、それだけ業界に力があるという証拠でもあると思いますし、その会社のブランド力やビジネスモデルがしっかりしているという証拠でもあると思います。
「この会社はいつかつぶれる」という緊張感を持って仕事に臨むことを否定するつもりはありませんが、私個人的には会社はそんなに簡単につぶれないと思っていますし、そんなにヒステリックになる必要はないと思うわけです。
まとめ
今回書いた内容については、日々の業務の中で良く耳にしたりセリフだったり、目にする光景かもしれません。
ですが、転職者がこのようなセリフを言うことに私は違和感を感じます。いや、転職者という括りでまとめるのは失礼かもしれませんが、前の会社と比較した結果をマウントの材料にする人が私の周りには多いという印象です。
たとえばですが、あるある①の「前の会社の方が厳しかった」というやつですが、そういう環境がイヤだったから今の会社に転職してきたんですよね?と思ってしまいます。
厳しくて仕事も多くて残業も多くて上司から詰められて・・・というのがイヤだったから今の会社に転職してきたと思うのですが、晴れてその環境から解放されたにも関わらず、今の会社は前の会社に比べてヌルい、だからダメなんだという気持ちになるのが私には理解できません。
以前の会社に比べれば今の会社はホワイトだと言ってるわけで、その環境を自ら望んで手に入れたはずなのに、なぜ前の会社と比較してマウントを取る必要があるのでしょうか?あなた達がヌルいと言っている今の会社では前の会社より良い環境で働くことができ、良い給料ももらえている。それなのになぜ文句を言う必要があるのでしょうか?
あるある②のセリフも同じで、会社はそんなに簡単につぶれません。というか、厳しかった前の会社ではその分だけ成長していたのですか?給料は増えていたのですか?安定した経営ができていたのですか?
たぶん、そうではなく、真逆の環境だったと思います。
実際、Cさんの前の会社は依然として低空飛行が続いていますし、Bさんが所属していた工場は他の工場と統合され、今はなくなってしまいました。厳しい環境に身を置いてさえいれば、事業を続けていけるかと言うと、全然そんなことはないわけです。
そして、ヌルいと悪口を言っているにも関わらず、今の会社にずっと在籍する人が多いです。前の会社もイヤで辞めたのであれば、今がイヤならまた辞めればいいのに、と思うのですが、辞めることはあまりありません。おそらくですが、悪口を言いながらも今の会社の環境、待遇に満足していて、これより良い待遇を他で望むのは厳しいと思ってるのだと思います。つまり、口ではヌルいと言いながら、そのヌルい環境に自分もどっぷり漬かっていることに気づいていないとも言えるでしょう。
もちろん私だって、ヌルいの万歳!!ということを言いたいわけではありません。会社が大きいからと言って未来永劫安泰なわけではないことは理解していますし、緊張感を持たないといけないという理屈も理解できます。
ただ、まずは以前の会社に比べて否定的な発言をするよりは、良い環境で働けているということに喜びを感じた方がいいと思うし、前向きな発言をした方が気持ちが良いのではないかと思うわけです。
今の会社は技術的に難易度が低いのかもしれませんが、難易度が高ければ商品が売れるのかというとそうではありません。扱っている商品の特性上、そこまでの技術難易度が必要ないだけなのかもしれません。もし、本当に自分の方が高いスキルを持ち合わせているというのであれば、その技術を使って今の会社の技術レベルを伸ばしていけばいいわけです。
学生が新卒で会社に入り、数年後に「こんなはずじゃなかった・・・」と思うのは理解できます。社会人経験がないわけですから、会社を名前や給料だけで選んでしまった結果、思ったような環境で働けないというのは理解できます。
ですが、転職者というのは一度はこのような「こんなはずじゃなかった」体験をしているわけで、それがイヤだったから転職をしてきたはずですよね。それは労働環境であったり給料であったり家庭の事情であったり、理由は様々でしょうけど、何かしら満足いかないことがあったからそれを求めて転職をしたのだと思います。おそらく、このような経験があれば、転職した先でも100%の環境はあり得ないということを理解したうえで決断していると思います。もし学生と同じような気持ちで転職をしているとしたら、そしてその先で同じような「こんなはずじゃなかった・・・」という感想を持っているのであれば、おそらくその人はいつまで経っても同じ感想を持ち続けるでしょう。
イヤならやめろ
やめないならやれ
これは私がいつも思っていることです。
これはもちろん転職者にもあてはまると思います。
やめるのもやめないのも自分で決められます。それなのに、本当の自分の気持ちを隠しながら、前の会社と比較してマウントを取るという姿勢に私はとても違和感を感じてしまいます。
今回の記事は私の負け惜しみ、愚痴のような内容になってしまったかもしれませんが、私のように感じる人もいるということを、同じような不満を抱えていて、その不満を口に出してしまっている転職者の方に知ってもらえればいいなと思います。
最後に自己紹介をさせてください。
私はこんな人です。
- 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
- 金属切削の製造技術歴 約20年
- 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
- インドネシア駐在経験あり。インドネシア語検定C級を持ってます
- 現在、本を執筆中です
- Twitterもやってます https://twitter.com/Shibakin_2019

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