仕事

実践!!『メモの魔力』  アイデアが思い浮かばないあなたへ 

今回は自分の経験も兼ねた本の紹介をしたいと思います。

今回紹介したい本はこれです。

『メモの魔力』 前田 裕二 著




みなさん、普段からメモを取っていますか?

メモを取るのは仕事を覚えるまでの新人がやる作業であって、
仕事を覚えた今となってはメモを取る必要はない。

そんな風に考えていらっしゃるのではないでしょうか?

この本に書かれているのはそのような「覚えるためのメモ」のことではありません。

価値のある本質的思考に少しでも多くの時間を割くための方法論としてのメモについて書かれています。

いったいどういうことでしょうか?
私の経験も交えながら説明していきたいと思います。

その前に、以前メモについて別の記事を書いていますので、
もし良かったらそちらの方も読んでみてください。

私のノー活 つまり、ノートの使い方 今日は新年最初の出勤日。そして異動後、新しい職場への初出勤日でした。 そこら辺の話はまた今度お話しさせ...
  1. メモを取ったらどうなるの?
  2. 実際にメモを取ってみる
  3. まとめ

 

メモを取ったらどうなるの?

この本、私が海外駐在をしていた数年前にも一度読みました。

当時私はA5サイズのシステム手帳を持ち歩いていましたが、
スケジュール管理くらいにしか使っていませんでした。

もちろん、メモをするために白紙のリフィルも挟んでいましたが、
ほとんどメモをすることはありませんでした。

今から考えるとバカげた話なのですが、綺麗にメモを書けないのがイヤだったんですね。
例えば会議の内容をメモする場合、次から次へと情報が入ってきますが、
メモに適した順番で会話が進むわけもありません。
ですから、どうしてもメモ帳がぐちゃぐちゃになってしまいます。
ですが私はそれがイヤだったんです。
それであれば書くのをやめようとすら思っていました。

メモを持ち歩く意味がまったくないですよね、これじゃ。

かつ、できるだけすべての情報を一元管理したいと思っていたので、
Googleやいろんな他のアプリを使ってスマホやPCで管理しようと試行錯誤をしていました。

でもデジタルでの情報管理ってなかなかうまくいかないんですよね。
管理がうまくいかないというのもありますが、何より頭の中に入っている感覚がありませんでした。
覚えるために書いたメモでも、見返すことをしていなかったので肝心な時に出てこないんです。

そのため、デジタルで管理してみたり、それがイヤになったら紙での管理に戻してみたり、
というようなことを繰り返していました。

そんな時にこの本を読んだのですが、最初の印象を正直に言うと、
あまり乗り気にはなれませんでした。

こっちは一生懸命デジタル管理をしようとしているのに、何を今さらメモなんて言ってるの、と。
そんな印象だったことを覚えています。

とはいえ、本書の内容がずっと頭の中に残っていたのもまた事実です。
前の記事にも書いていますが、手でメモを書くことの重要性を他の本でも読んだことがあったからです。

ですが、どうしても綺麗に取れないメモがイヤで、ずっと紙のメモを使いこなすことができませんでした。

そして、日本に帰ってきてからも同じような状況は続きましたが、
ある時、大きなPJの企画を作る必要が出てきました。

関係者といろいろと議論し、みんなでアイデアを出そうとしました。
ですが、1つ1つのアイデアは悪くはないと思うのですが、
私にはどうしてもそれらのアイデアが本質を突いた物に思えなかったのです。

新しいことをしようとしているにも関わらず、すべてが今までの考え方の延長線上にあるような感覚にしかならなかったのです。

ただ、自分の中では何かしら答えのような物が出そうになっている感じもありました。
それが何であるかははっきりとはわからないのですが、
のどに何かがつっかえているような、何かのきっかけさえあればポロっと出てきそうな、
そんな感覚があったのです。

そこで私は準備していたノートに考えていることを書きなぐってみました。

思ったことをそのまま文字にしてみたり、イメージを実際に絵に書いてみたり。

そうすると、次から次へとネタが出てきました。
アイデアと言えるような物ではありませんでしたが、
こういう考えもある、ここも気にしないといけない、もしかしたらこうかもしれない、
というような、アイデアになるきっかけになるようなキーワードが出てきました。

それらを頭に思いつくままにノートに書きなぐっていきました。
ノートの余白があることがまるで悪いことであるかのように、白い部分に文字を埋めていきました。

ある程度のネタが出きったところでそれらを俯瞰的に眺めてみると、
あ、もしかしてこの複雑さの原因はここにあるんじゃないか、
これを分析してみれば答えが見つかるんじゃないか、
というようなアイデアが浮かんできました。

そのアイデアを、これまで書きなぐったネタに基づいて表にまとめてみると、
企画のキーポイントになる表ができあがりました。

自分で言うのもなんですが、とてもシンプルだけどとてもわかりやすい表を作ることができたと思っていますし、
その表を基にして企画全体を作り上げることができました。

今でも多くの人がこの企画をベースにして動いています。

実際にメモを取ってみる

それ以来、私はメモを取るようになりました。

一見いろんなことを書きなぐった汚いノートから素晴らしいアイデアが出来てた。

そういう経験をすることができていたので、少しずつではありますがノートの綺麗さにはこだわらなくなってきました。
徐々にメモの大切さ、便利さを実感として感じるようになってきました。

その間、ずっと頭の中には『メモの魔力』のことがありました。

あの本ってどんなことが書いてあったっけなぁ?
メモに意識を向けるきっかけになった本だったけど、中身のことはほとんど覚えていませんでした。
今読み返せばどんなことを感じるだろうか。
そう思ったのがきっかけで数年ぶりにこの本を読み返してみたわけです。

結論から考えると、新しく得ることはほとんどありませんでした。

といっても、悪い意味ではありません。

メモを通じて自分が感じていたことがそのまま本の中に書かれていたからです。
本の中にはアイデアを出すためのノートの使い方も書かれていますが、
それとほぼ同じようなやり方を自分でもやっていました。

私が日々感じていたことを言葉にしてわかりやすく表現されていたところはさすがだな、
と思いましたが、新しい知識や方法論を得るのではなく、
逆に自分がやっていたことが悪いことではなかったのだと言ってくれているような気がしました。

本書の中にも書いてありますが、メモをすることによるメリットをまとめておきます。

①知的生産性の向上

アイデアを生み出せるようになります。
ここまでに書いたようなことを私は経験済なので、間違いありません。

② 情報獲得の伝導率向上

情報を素通りしなくなります。
耳で聞いたり目で読むだけだと、大事な情報を見過ごしがちです。
書くということを意識していると、ちょっとした情報でも逃さないようにしようという意識が自然と高まりますので、
書かない時よりも情報の吸収力が格段に上がります

③ 傾聴能力の向上

相手の「より深い話」を聞き出せるようになります。
自分が話したことを相手がメモを取りながら聞いていたらどう思うでしょうか?
この人は自分の話を真剣に聞いてくれている、って思いますよね?
そうなると、他の人には言わない大事な情報も教えてくれるようになってきます。

④ 構造化能力の向上

話の骨組みがわかるようになります。
会議の情報は断片的に耳に入ってきますが、メモをすることで全体の構造を視覚で捉えることができるようになります。
それができるようになると、全体を俯瞰的に見ているような感覚で話の骨組みを理解しやすくなります。

⑤ 言語化能力の向上

あいまいな感覚や概念を言葉にできるようになります。
これも視覚化による効果だと思いますが、メモを書いていると
「あ、これってこういうことか」
というようなひらめきに似た感覚で物事を捉えることができるようになります。
一見複雑だったり曖昧に感じることでも、つまりこういうことだよね、
という感じでキーワード化できるようになります。

 

私はこれらの感覚をすべて味わったことがあります。

言い方は嘘くさいですが、書けば書くほど考えがまとまるしアイデアも出てくる、そんな感覚です。

まとめ

  • インプットした「ファクト(事実)」をもとに
  • 気づきを応用可能な精度に「抽象化」し
  • 自らのアクションに「転用」する

本書の中でメモの使い方をこのように端的にまとめてくれています。

とにかくまずはたくさん書いてみること
書き方や書く内容にはこだわらなくてもいいです。
過去の私のように、ノートを綺麗に使うことを意識しなくていいんです。

そして、書きなぐったメモを俯瞰的に見てみます。
するとそれらの中から共通点のような物が見えてきます。
それが抽象化のきっかけになります。

これとこれって共通点があるよな。
『つまり』こういうことだよな。

と言う感じで、ばらばらに書かれたメモの小さい塊を『つまり』を使って共通点を見つけてみてください。

それができたらもうゴールみたいなものですが、そこで悦に浸っても仕方がありません。

せっかく見つけた共通点を自分の行動に転用するのです。

転用する時に使えるキーワードは『例えば』です。

これらのことからわかることは、つまりこういうことだよね。
じゃあ、これをどうすれば次に生かせるか。
例えば、〇〇だよね。

という会話を自分の中で手を動かしながらやってみてください。

最初はなかなか難しいと思いますが、慣れてくるとこれらのサイクルで考え事をするのが楽になってきます。

どうすれば慣れることができるようになるか。

それは最初に戻りますが、とにかく書いてみること、だと思います。

私の経験的にも、書き始めてみさえすれば、次はこうしてみようというアイデアが出てくるので、あまり難しいことを考えずに好きなノートに書き始めるということをお勧めします。

あっ、ノート選びの時のコツを2つだけお知らせしておきます。

1つは、できるだけ大きいノートを使うことです。

持ち運びがしやすいからという理由で小さいノートを選びがちですが、
ノートが小さいと思考が窮屈になるのがわかると思います。
脳みそをぎゅっと抑えられているような感覚です。

ちなみに私はB5を使っています。
最初はA5を使っていましたが、脳みそギュの感覚が苦しくなってきたのでB5に変えました。
なお、A4のノートは私には大きすぎます。
人によって差はあると思いますのでいろいろ試してみることをお勧めしますが、
できるだけ大きいノートを使うのが良いでしょう。

もう1つは、できるだけ無地のノートを使うことです。
無地ではなくてもせめてドット罫、それがだめでも方眼罫がいいと思います。

横罫ノートだと綺麗にかけるかもしれませんが、どうしても脳みそが罫線の中に入れようとするので、
思考の邪魔になるからです。

何度も言いますが、綺麗に取ることが目的ではないので、
できるだけ脳みそを解放してあげて、思考の幅を広げることをお勧めします。

最後に私が使っているノートを紹介しておきます。
普通のノートでもいいのですが、勝手に閉じてきてしまうのがいやだったので、
リングノートを使っています。
ソフトリングであれば書く邪魔にならないので、脳みそギュの感覚がなくて良いです。

無地、B5、ソフトリングという条件を揃えているのはこのノートだけだと思います。
おすすめなのでぜひ使ってみてください。