仕事

すり合わせ文化を是とする理由

こんにちは。かこかと申します。

最初に簡単な自己紹介をさせてください。

  • 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
  • 金属切削の製造技術歴 約20年
  • 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
  • インドネシア駐在経験あり。インドネシア語検定C級、簿記3級を持ってます
  • 小さくてもいいからガッツポーズができる人生を目指しています
  • 使っているスマホはPixel6です。昨日買い換えました😋
自己紹介 はじめまして ご訪問いただきましてありがとうございます。 自己紹介させていただきます。 出...

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私の経験値を皆様のお役に立てたいと思っています。
ぜひ気軽にお声がけください。

かこか、お貸しします 私が皆様のお役に立てると思うことかこか、お貸しします。 はい、そのままの意味のとおり、私をお貸ししたいと思います😂 私は過去から何度かブログを書いていたので...

日本の物づくりの特徴として挙げられるのが『すり合わせ』です。

要は上流から下流まで、それぞれの役割のから意見を出し合い、より良い物を作り上げようとする文化ですね。

最近は日本の物づくりのスピードが遅い理由としてこのすり合わせ文化が槍玉に上げられることがたびたびありますが、私の経験的にすり合わせは必要であると思っています。

なぜそう考えるか、という理由を実体験に基づいて話をしたいと思います。

Baik, ayo mulai !! 🤩
(インドネシア語で、それでは始めましょう、の意味です😋)

もくじ
  1. 設計者は物づくりを知らない
  2. 協力会社さんからの反応は・・・
  3. ファブレスってどうやって成立しているんだろう?

 

設計者は物づくりを知らない

すみません、いきなり過激なタイトルを付けてしまいましたが、
決して設計者の悪口を言いたいわけではありませんので悪しからず。

私が設計者と話をしていて思うのは、設計者というのは知識の幅がとても広い反面、やはりどうしても知識の深さという面では専門家に劣るなということです。

これってどうやって作るんですか?という質問を受けることがちょくちょくあるのですが、ああ、そういう知識レベルなのかという風に思うことがあります。

設計者が図面を書く際に気にしていることを聞いたりすると、
いや、そこは重要じゃなくてこっちの方が重要なんだけどなぁ・・・
という風に感じることがよくあります。

また、私が回答をすると設計者がぽかんと口を開けているだけ、みたいなことがよくあります。

私もできるだけ彼らに理解してもらいたいので、わかりやすく説明をしようと試みますが、それがうまくいっていない恐れも十分に考えられます。

したがって、彼らばかりが悪いわけではないと思うのですが、そういう時には質問の意図と回答の意図が微妙にずれているのを感じずにはいられません。

ただ、やはり物事は専門家に聞いた方が正しい情報を得ることができるのに対して、それほど間違っていないとはいえ、自分の思い込みだけで判断するとせっかくのチャンスを逃してしまうことがあると思います。

後になって「えー、そうなの?そんなことだったの?」というような会話がなされることがよくありますからね。

私がこれまで会った設計者の中で、とても尊敬できる方がいました。

この方は設計歴も長く、経験値も十分持っている方で、この方がOKと言えばOK、と無条件で判断されるほど周りからも頼りにされているような方でした。

ですが、このような方でもやはり物づくりを理解しきれていないというか、知識レベルが浅いなと思わざるを得ないことがたびたびありました。

繰り返しますが、だからと言って設計者のことを悪く言ってるわけでは決してありません。
専門家に対して知識が劣るのは当たり前の話であり、その分広い範囲での知識を設計者は持ち合わせている場合が多いので、どちらが良いという話をするつもりはありません。

むしろ、設計者の知識の幅の広さにはいつも感心させられると同時に、自分の知識幅の狭さが悲しくなることがあるくらいです。

 

協力会社さんからの反応は・・・

私は仕事柄、部品製造を請け負っていただいている会社、いわゆる協力会社の技術者の方とも話をすることがよくあります。

その時によく思うのは、この人たちは製品がどのように使われるかを理解していないな、あるいは、設計者がどういう機能を求めているのかを理解していないな、ということです。

たとえば、私たちが協力会社の方に

もっとこうしたい、こうした方がいいというようなアイデアを出してもらえませんか?

という問いかけをしたとしても、

あなたたちがどういう物を欲しがっているのかがわからないから、言われた物を安くできるように全力で作りますから遠慮なく言ってください

というような返答が返ってくることが多かったです。

私のようなメーカーの中にある生産技術部門にいる人間は設計者とよく話をします。

そんな中でこうしてほしい、こうした方がもっと安く作れるというようなリクエストをすることもしょっちゅうあります。
上層部からそのようにしなさいという指示が出ることもあるので、設計者と生産技術者は対等な立場で話をすることができます
(本当の意味で対等かというとそうでもないように思いますが・・・)

その一方で協力会社の場合はなかなかそういう関係を築けないようですね。

設計と協力会社の間には必ず購買部門が間に入ることになるので、彼らの意向も反映させる必要があります。そうなるとどうしても機能的な話よりもコスト中心の会話になってしまいます。

もっと言うと、長期的な戦略を織り込むことができず、いかに短期的に部品コストを安くするかということが最重要視されます。

もちろん、協力会社の技術者の中にもいろんなアイデアや意見を持っている方はいるとは思います。また、設計者と会話をしていることも知っています。
ですが、対等とは言えないような雰囲気が存在し、言いにくい環境があるのだと想像しますし、恐らくそれは的外れな想像ではないでしょう。

社内にいると購買部門が入ることがないので(少なくとも私のいる会社の場合)、設計者と生産技術者が直接話をすることができます。
コストについてもおそらくですが、協力会社に求められるコストダウン要請よりも緩いのだと思います。

これが良いのかどうかはわかりませんが、少なくともより良い物を作る、コストと機能を両立させるためにはこういった対等な関係で話ができるというのは必要な要素だと私は思っています。短期的な内容だけではなく、商品性を理解し、長期的な視点を理解した上で会話ができることがメーカーの中にいる技術者の強みであると思います。

 

ファブレスってどうやって成立しているんだろう?

 

このように、物づくりを知らない設計者と、物づくりの専門家である生産技術者が対等な立場で会話をしながら商品性や品質を作りこんでいく、というすり合わせのプロセスがとても大切であると私は思っています。

このプロセスをスムーズに進めることを狙っているのが、メーカー内での内製なんだと思っています。普通に考えれば内製にすれば固定費もかかるし工場も必要になるので、やらない方がいいに決まっています。

ですが、このすり合わせプロセスに価値を見出しているからこそ、社内で生産するという手段を選択するのだと私は思っています。

確かにあまりにすり合わせに頼りすぎるとそれによって奇抜なアイデアが出てこなかったり、工場側が抵抗勢力になってしまって新しい試みができない、というような負の面もあるのだとは思います。

ですが、設計者と生産側が対等な立場で会話ができないと物づくりは発展していかないのではないかと私は思うわけです。

その点、いわゆるファブレスというのはどうしているんだろうか?と不思議に思います。

開発エンジニアが現場まで深く入り込んでいるから・・・みたいな記事を読むことがありますが、本当にそうなんだろか?と思わざるを得ません。

どうやって開発エンジニアが物づくりを知識を深め、一方で物づくり側がどのように上流に提案しているのだろうか?
そこには対等な立場で議論がなされているのだろうか?

と不思議に思うのですが、誰か答えを知っている人が教えてもらえませんか?

 

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