仕事

本当に価値ある人材とは? なかなか認められにくい人こそ価値がある

こんにちは。かこかと申します。

最初に簡単な自己紹介をさせてください。

  • 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
  • 金属切削の製造技術歴 約20年
  • 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
  • インドネシア駐在経験あり。インドネシア語検定C級、簿記3級を持ってます
  • 小さくてもいいからガッツポーズができる人生を目指しています
  • 金曜日に久しぶりに本屋に行きましたが、やっぱり本屋は楽しいですね😍

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『かこか、貸します』企画もやってます。
私の経験値を皆様のお役に立てたいと思っています。
ぜひ気軽にお声がけください。

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私が所属している部署は生産技術の先行開発的なことをやっている部署です。

どこの会社でもそうだと思いますが、こういう先行開発的な部署って工場みたいな事業の最前線にいる人達から見ると、こいつら何やってんだ?というような感じで見られたりします。

確かに本当に役に立つのかわからないようなことをやっているように見えるでしょうし、それ自体を真っ向から否定できるものではありません。

ただ、やっている側からしても、役に立つかどうかわからないことをやらされている辛さというのは感じているのもまた事実です。

ところで、役に立つかどうかわからないようなネタならやらなければいいんじゃないの?と思いますし、どうやってそのネタを探してくればいいのでしょうか?

ちょっと言いすぎかもしれませんが、経験があり、優秀な人ほど新しいネタを探してくるのが苦手、というような面があると私は感じています。

今回はちょっと過激なタイトルを付けてしまいましたが、
その釈明のために今回は記事を書きたいと思います。

Baik, ayo mulai !! 🤩
(インドネシア語で、それでは始めましょう、の意味です😋)

もくじ

優秀な人の多くは「反応型」

本当に効果があるのは〇〇〇こと

自分の価値をゼロにできる人

 

優秀な人は「反応型」

 

昔は優秀だったのにマネジメント職に就いた途端に勢いをなくしてしまう人っていますよね。

昔の経験や栄光にしがみつくだけで何も価値を生み出さず、部下からもうっとうしがられているような管理職は多いと思います。

私もそのうちの1人かもしれませんが・・・😅

一概には言えませんが、管理職になるくらいの人なので、それなりの実績を残してきた人たちであり、一定以上は優秀であるのはほぼ間違いないでしょう。

では、そんな彼らがなぜ部下からうっとうしがられるような存在になってしまうのか。

それは

彼らが優秀であるから

ということだと私は思っています。

どういうことでしょうか。

一般に優秀な人というのは問題を解決できる人だと思いますが、私はこういう人たちというのは問題に『反応』している人たちだと思っています。

何かのプロジェクトを進める時に発生するであろう問題を想定し、先手先手で手を打つ。
経験や人脈を駆使して、発生した問題に対して様々な手をこらして解決をしていく。

もちろん、このようなことは誰にでもできるわけではないので、こういう仕事の進め方ができる人というのは会社にとって確実に有益であると思います。

ただ、ここで私が言いたいことは、こういう場合は課題や問題があることがすでにわかっている、ということです。
事業というのは当然そういうもので、コストを下げるとか新規製品を立ち上げるとか、課題が明確になっている場合がほとんどですよね。

私が思うに、優秀な人というのはこういう問題を「解決」しようとするんですね。

はぁ?何言ってんの?問題を解決することこそが優秀なんじゃないの?

と言われると思いますし、何度も言いますが私もそれには賛成です。
優秀な人を否定するつもりはありません。

ただ現実問題、完全に問題を解決することというのは難しい場合が多いです。

どうしても小さな課題が残ってしまったり、時には強引に問題に蓋をしてしまうこともあるでしょう。

優秀な人はそれでも突き進んでしまえますし、上層部から見るとそれが頼もしく思えるものでしょうけど、実はその頑張りが周囲にとっては迷惑だったりすることもしばしば見られる現象です。

これについては他の記事にも書いていますので、一度読んでみてください。

頑張るは正解か? 頑張る人が日本を滅ぼすこんにちは。かこかと申します。 最初に簡単な自己紹介をさせてください。 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長...

 

本当に効果があるのは〇〇〇こと

 

優秀な人や頑張る人がどんどん息苦しい環境を作ってしまう。

なんとも皮肉なものだと思いますが、では、どうすれば良いのかというと、私は

問題は解決するものではなく、なくすもの

であると思っています。

いやいや、言ってることは同じやん、と思われるかもしれませんがもう少しお付き合いください😅

私自身が優秀な人であるかどうかは他の人に判断を任せるしかありませんが、私の今までの仕事の考え方としては、

問題を正面から解決するのではなく、どうやったらこの問題から逃げられるか

というものでした。

たとえば、新しいモデルを立ち上げる時に予期せぬ問題が発生してしまったとします。

普通であればその問題を解決するために様々な手を打って、どうにかこうにか生産までこぎつけるわけですが、完全に解決しきれない場合が多いんですね。

そうなると生産が始まってからもダラダラと対策が続くんですが、それでもやはり解決しきれず、結局やりにくい作業などが残ったまま生産が続いていくことが往々にしてあります。

私も問題を完全に解決しきれなかったことは多々ありますが、このダラダラと問題が残った状態というのが私はイヤで、いつまでも同じ問題に付き合いたくないという思いが他の人よりも強い傾向があると思っています。

そのため、どうやったらこの問題を解決できるか、というよりは、どうやったらこの問題を根本からなくすことができるか、ということをよく考えていました。

単純にズルズルと引きずられるのがイヤだっただけなんですけどね。

問題を解決するためには小さな改善を積み重ねていくことが必要になってきますが、私はそれが面倒だったので、一気にその問題をなくしてしまえる方法を考えることが多かったです。

どうすればこの問題から逃げることができるか、ということを考えていたわけですから、エンジニアとしては正しい姿ではないかもしれませんけどね😅

ここで私が言いたいことというのは、どちらが正しいのかということではありません。

ただ一つ言えることは、

問題を解決しようとする人より逃げようとする人の方が懐が広くなる

ということです。

解決できないからといって文字通り目の前の問題からり逃げる人は問題外ですよ。

そういうことではなくて、問題を根本からなくしてしまいたいと考えている人の方がいろいろ考える幅が広がると思っているんですね。

その証拠と言っていいかわかりませんが、真正面から問題を解決してきた、いわゆる優秀な人達は、自分で問題や課題が設定しなさいと言われると何をしていいかわからなくなってしまう人が多いように思います。

現場での経験が豊富な人も私の部署に所属しているのですが、そういう人に
「どんなことをしたいですか?」
と聞いても、たいていの場合何も答えは返ってきません。

現場ではリーダーをやっていたような優秀であるはずの人ですら、そういうことが多いと感じています。

先に書いた『反応』というのはこういうことを指しています。

課題や問題が設定されていればそれに「反応」して解決する方法をいろいろ考えられるんだけど、課題や問題を自分で探してきなさい、となった途端に急に何をやっていいのかわからなくなってしまうんですね。

私の身近にいるUさんがそうですね。

Uさんは非常に聡明で、誰がどう見ても優秀な人です。

プレゼンでも立て板に水のごとくスラスラと話をしますし、とても論理的。
そのうえ記憶力も良く、経営層から投げられる宿題に対して粛々と行動に移していくという、本当に優秀な人だと思います。

ただ・・・課題設定ができないんですね。

私がそう感じているだけかもしれませんが、Uさんから出る指示というのはありきたりな指示が多いんですね。

経営層から与えられた宿題を分解して、その各パートを埋めるようにいろんな人に指示を出します。その指示の出し方もスマートなんですが、問題を根本的に解決するような指示の出し方ではないと私は感じています。

Uさんの仕事の進め方というのは経営層から見ると頼もしいと思います。自分の言うように仕事を進めてくれるわけですから当然のことです。

ただ、どうしても問題を力づくで「解決」しようとしているのであって、問題を根本から「なくす」進め方ではないように思えてしまうんです。

一見、部下がやろうとしていることに対して寛容であったり、なんでもやってみればいいと言う人というのは懐が広いように見えますよね。
実際そういう人もいるとは思いますが、自分が何をやればいいかわからなくてそういう言葉を発する人というのも、現実にはけっこう多いのではないかと思います。

お前、どんだけ偉そうやねん、と言われてしまいそうですが、長い目で見ると本当に今の解決策というのは効果的なのかどうか、私には疑問に思えてしまいます。

 

自分の価値をゼロにできる人

 

優秀な人というのは自分の価値を高められる人です。

周りからも信頼され、そして頼られ、この人がいるから仕事が進められる、この人がいないとダメだ、と言われます。

ですが、私はこういう人は本当の意味で価値がある人であるとは思いません。

本当に価値のある人というのは

自分の価値をゼロにできる人

だと思っています。

逆説的ではありますが、自分じゃないと物事が進まないという環境を作る人ではなく、
自分なんていなくても物事が進む環境を作れる人こそが本当に価値のある人であると考えています。

そりゃ、あなたがいないとダメだ、と言われる方が気持ちいいし、そう言われた方がずっと自分の価値を維持し続けることができますよね。

でも、本当に価値がある人というのはその真逆で、自分や自分の所属する部署が要らなくなるようにできる人である、と思っています。

もちろん、それがめちゃくちゃ難しいことだであるということはわかっていますよ。
むしろ、価値を維持し続けることよりも難しいと思っています。

ただ、そういう思考回路を持ち合わせた人の方が思考の幅が広いように思います。

思考の幅が広い分、問題を解決しようとする人よりもアイデアの幅も広く、いろんなことを思いつきやすい傾向があると私は感じています。

管理職になると担当者としてバリバリ仕事をしていた時とは違う価値観が求められます。

担当者の時は目の前に誰かが設定してくれた問題や課題があるものです。それに向かって邁進している時は優秀であったのに、管理職になってから道を見失ってしまう人が多いのは、優秀であるがゆえに思考の幅が狭くなってしまい、いざ自由になった時に自分が何をやっていいかがわからなくなってしまうからだと私は思っています。

それは管理職に限った話ではありません。

一般社員であったとしても、ベテランになってくるほど仕事が難しくなってきます。

わかりやすい仕事ややったことがある仕事は若手に振られるので、わかりにくい仕事がどんどん増えていきます。

分かりにくい仕事というのは成功の基準がわかりにくいという意味であり、難易度が高いということではありません。

そもそも、一定のところまでいくと会社の仕事は難易度も頭打ちになると私は思っています。

その代わりに、価値や成功基準がわかりにくい仕事が増えていきます。

そうなった時に、過去の基準でしか物事を捉えられない人は相対的に価値を下げていくことになります。

ベテランになるほど給料が高くなるので、当然のことですよね。

ベテランならではの仕事ぶりというのは、若手がもっと楽に仕事ができるようにすることや、自分と同じ問題で他の人が苦しまなくていいような環境を作ってあげることであると思います。

それは経験値がある人でないとできない仕事だからです。

ベテランだからと言って若手のサポートに回る必要はありません。

バリバリと先頭に立ち、自分にしかできない発想で課題を自ら設定できる人であればいつまでも活躍できる人です。
そのためにはいつも「問題から逃げるにはどうすればいいか?」ということを考えていないといけないと私は思っています。

逆に言うと、そういう人こそがいつまでも必要とされる人なのかもしれませんね。

 

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