仕事

管理職に向いてない人は〇〇な人 なぜ多くの人が苦しむのか

こんにちは。かこかと申します。

最初に簡単な自己紹介をさせてください。

  • 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
  • 金属切削の製造技術歴 約20年
  • 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
  • インドネシア駐在経験あり。インドネシア語検定C級、簿記3級を持ってます
  • 小さくてもいいからガッツポーズができる人生を目指しています
  • 家に帰ってきたらまず靴下を脱ぎます

https://www.shibakin.com/self-introduction/

Twitterもやってます。

https://twitter.com/Shibakin_2019

 

このブログのタイトルにもなっていますが、私は管理職をやっています。

世間一般で言うところの課長ですね。

結論から先に言うと、私はあまり管理職を面白いと思っていません。

よく
「今では使われる側だったのが、管理職になったら使う側になる。立場が180度変わる」
なんてことが言われます。

その通りでもありますし、ちょっと違うかなと思ったりすることもあります。

Twitterなんかを見ていても、管理職に対する悪口が溢れています。

役に立たない

何もしてくれない

自分のことをわかってくれない

と、どうしてこうも管理職に対する批判が多いのでしょうか。

私はこのような批判についてはその通りだなと思うところもあるので反論するつもりはないのですが、
言われるがままというのも何なんで、管理職の何がつまらないかというところについて
実際の管理職の立場からの意見を今回は書いてみたいと思います。

Baik, ayo mulai !! 🤩
(インドネシア語で、それでは始めましょう、の意味です😋)

もくじ
  1. 得意でない分野も管理しないといけない
  2. 今まで培ってきた武器が使えない
  3. 技術的な積み上げがなくなる

 

得意でない分野も管理しないといけない

 

管理職になったら、今までやっていたような実務が少なくなります
(会社によってはいつまでも実務をやらされるところもあると思いますが・・・)

そして、関わる仕事の範囲が広くなります。

つまり、得意でない分野にも管理の目を行き届かせないといけなくなるわけです。

技術的に得意でない分野、経験がない分野だけではなく、
法務や会計などにも目を配らないといけなくなります。

得意な分野であればいろんなところで口を出すことができるようになりますが、
そうでない分野で口を出すと邪魔者扱いされたりします。
それは部下の立場を経験してきたのでよくわかっているつもりです。

そして、とても答えがわかりにくい仕事が増えます。

私がやっていた生産技術の仕事というのは特にそうかもしれませんが、
図面通りの物を作るという疑いようもないゴールが設定されていました。

おそらく他の職種の方であっても、売り上げを伸ばす、性能を上げる、などの明確な目標があるのではないかと思いますが、管理職の場合、それがわかりにくくなります。

もちろん、部署としての目標はあると思いますが、実際に動くのが自分でなく部下になります。
だから部下に動いてもらわないといけないのですが、人との付き合いは理屈だけじゃありませんよね。

管理職になる前は自分で考えて動くこともできたと思いますが、部下を動かすとなるとどうやっていいかがわからなくなる人は多いと思います。

だから、俺がやった方が早い、と言ってついつい実務に手を出してしまうんですよね。

特に、昔から勝手知ったる出身部署にいる間はそうでもないかもしれませんが、
いざ異動で別の部署に移った時はまた振り出しに戻るわけです。

私自身もそうでしたが、自分ならこうする、という思いを行動に移すことができなくなってきて、自分でコントロールできている感覚がなくなってくるんですね。

コントロールする立場であるにも関わらずコントロールできている感覚が薄れていくというのも変な話ですが、実際にそういう環境に苦しむ人は多いのではないかと思います。

 

今まで培ってきた武器が使えない

 

管理職になる前の仕事をする上で、武器を2つ挙げろと言われたら、
専門知識と行動力と私は答えます。

専門知識をフル活用しながら自分で行動すれば、成果を出すことができるからです。

一方で管理職になったら何が武器になるかと言うと、金と調整力だと思います。

金をどこにどれだけ配分するか、そしてそれをうまく使うためにいろんな人と調整をする力が求められます。

これらの仕事は答えがわかりにくいです。
答えがわかりにくいというか、その答えが正しいのかどうかがわかりにくい、
という言い方の方が正しいかもしれません。
実際に成果が出ているかどうかを判定するのが難しかったりしますし、
本当に実りがあったと言えるかどうかを判断するには長い時間がかかったりするからです。

もちろん行動力と調整力は管理職であろうがなかろうが求められる能力だと思いますが、
メインで使う力は立場によって異なってくると思います。

また管理職になったら雑用みたいな仕事が増えます。

労務管理、予算管理、安全衛生管理などなど・・・

どれも会社組織を維持するためには大切な仕事であると言ってしまえばそうなのかもしれませんが、
今までバリバリと実務をこなしていた立場からすると、雑務にしか思えくなります。

調整をして雑用をこなす。

こればかりが増えてくると、自分の武器がそれほど強力な武器でなくなってくるように感じ、どんどん自分が必要でないのではないかと思えてくるんです。

 

技術的な積み上げがなくなる

 

これは特にインドネシアにいる時に感じました。

インドネシアでは新しい技術に接することもほとんどありませんし
(少なくとも私がいた分野では)、
何か新しいことができるというような感覚になることはほぼありませんでした。

日本にいても、何か新しい知識が増えたとか、こんなことができるようになった、
というようなワクワク感を感じる機会が少なくなってきます。

今思えば、夜中まで精度を出すために苦しんだことも成長を感じるためには良い経験だったのだと思います。

会議ばかりに時間を費やして、新しい技術の積み上げも多くない。

自分が成長できているように思えなくなってしまうんですね。

 

なんだか暗い話ばかりをしてしまいましたが、自分でも書いていてふと思うことがありました。

以前、別の記事で書いたのですが、人がやる気を出すためには3つの”感”が必要だと私は思っています。

やる気の源泉 3つの『感』こんにちは。かこかと申します。 最初に簡単な自己紹介をさせてください。 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長...

ですが、管理職というのはこの3つの”感”を感じられにくい立場にあるのだと思いました。

自分ならこうする、という思いを実行できなくてコントロールできている感が薄れる

磨いてきた武器が使えなくなり、誰かの役に立っている感が薄れる

技術的な積み上げがなくなり、成長できている感が薄れる

ゆえにやる気が出なくなってしまう人が多いのも納得だな、と思ってしまいました。

 

要は、管理職って暇なんですよね。

本当に、自分なんて必要なんだろうかという思いに苛まれることはしょっちゅうあります。

忙しそうにしている管理職の方もいますが、たいていそういう人って何に時間を使っているかと言うと、会議ではないでしょうか。

部下から報告を受ける定例会、上からの指示を受ける定例会などなど。

会議のすべてが無駄であると言うつもりはありませんが、本当に価値がある会議がどれほどあるか。
会議を開く以外に方法がないのであれば仕方がないですが、本当に他の方法はないのでしょうか。

会議に出て、よく理解できない報告を聞かされ、コメントを求められるから無理くり何かを言い、
そんな思い付きに近いコメントに振り回される部下達・・・

それらをなくせば管理職は暇になると思いますし、部下にも少し時間ができると思います。

 

ここまで書いてきましたが、私の中での結論は1つです。

もし、自分が「俺はこうしたい」「自分ならこうする」という感覚が強い人は
管理職にならない方がいいと思っています。

管理職になったからこそできることもあるとは思いますが、
自分で動いた方が楽しいと思う人であれば管理職になることはお勧めしません。

もし自分の将来のキャリアで迷っている人がいれば、
私のこの結論を頭の片隅に置いておいてもらえると少しは役に立つと思います。

 

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