仕事

働かないおじさんが生まれる原理

私は1月から新しい部署に異動してきました。

ここにきて最初に目についたのが、
働かないおじさんの多さ
です。

以前の部署にもそういうおじさんがいなくはなかったのですが、
今度の部署、というかうちの部署だけじゃなくてフロア全体に
この人何やってるんだろうなぁ、っていうおじさんが多く座っています。

見た感じは暇そうだけど本当は忙しい、とかだったらごめんなさい😓

働かないおじさん問題については多くの本が出版されていますが、
私なりにこういうおじさんが発生する原因を考察してみました。

もちろん、おじさん本人の責任が一番だと言えばそれまでですが、
組織マネジメントのまずさが原因の場合もあると思っています。

以前も紹介したことがありますが、本当に面白い本なので再度紹介させていただきます。
また私もこの本について書評を書いてみたいと思います。

『具体⇔抽象 トレーニング』 細谷 功 著

 

こうして見ると、働かないおじさんはおじさん達本人のやる気がないだけ、
というところに答えを見出してしまうのはとても危険なことだと思えませんか?

プロ野球の野村監督は一度落ちぶれてしまった選手をうまく復活させる名人で、
野村再生工場とも呼ばれていましたよね。

おそらくこれも、選手をよく観察し、得意・不得意をよく把握し、
適切な仕事の質と量を与えたからこそ、
選手の力を最大限に引き出せたのではないかと思うわけです。

そう考えると、言葉は悪いかもしれませんが、
社員の力を使い切っていない、途中で投げ出してしまっているのは
マネージャー側に責任があるとも思います。

朝から何をしているかわからない年上のおじさん部下を持つあなた。

働かないおじさんのことをめんどくさい人だと思っていませんか?
もうこの人にはおとなしく定年を迎えてもらおうと思っていませんか?

へんてこりんな理屈をこねるおじさん達がいるのもまた事実ですが、
彼らをもっとうまく使いこなすように仕向けることができないか、
考えてみてもいいのではないでしょうか?

はい、私も考えてみます・・・😅

以前読んだことがある本を紹介させてもらいながら、
記事に入っていきたいと思います。

『働かないおじさんが御社をダメにする』 白河 桃子 著

1.体力的な原因

これが一番の原因といえばそうなるでしょうかね。
誰にでも想像ができるかなと思います。

特に体を動かす職場であれば、年齢とともに落ちてくる体力は
いかんともしがたいものです。

また、職場環境もどんどん変わっていくので、
それに合わせていくことも簡単なことではありません。

特に今はパソコンの環境がどんどん変化していっていますから、
それについていくのはなかなかに大変なことです。

かくいう私自身もあまり最近の環境についていけていない実感はあるんですけどね😅

若い人というのは本当に新しいものにすぐ順応しますよね。

あれってなんでなんですかね?
たぶん、私を含むおじさんたちは
「そんなのなくてもかまわない」
って思ってるから触ろうとしないんでしょうね。

これによって今まで第一線で活躍していた人も、どうしても裏方に回らざるをえなくなり、
でも、今まで全然やってこなかった仕事だからどうしていいかわからない。

プライドが邪魔しているのか、それともそもそも言ってることがわからないからか、
若い人に聞くのも億劫になってくるし、
どんどん邪魔者扱いされていくというパターンでしょうか。

昔の武勇伝や自分の経験でしか物事を語れないおじさんは
周りからも特に嫌われると思います。

そうですね、これについてはおじさん達に原因があると言えます。

もっと自分が変わって新しい環境に順応しようとしている人は、
最前線には立てないまでも、周囲の人がほってはおきません。
もともと経験値は高いわけですから、その経験を頼りにされることで
自分なりのポジションを築いていけるものです。

私は前の部署で40歳を過ぎたくらいの人によくこう言っていました。

「今の部署で自分のポジションもあるだろうし、
周囲の人はあなたの言うことを聞いてくれるかもしれない。
でも、あなたが気づかないうちにどんどん周りからは孤立していくからね。
孤立したくないんだったら、周りの人の言うことを良く聞くこと。
なんで俺が、と思わずにどんな仕事でも引き受けること。
それができれば周りからは頼りにされて、いつまでも自分の居場所を
キープすることができるから。」

みんなわかったようなわかっていないような顔をしていましたが、
ちょうど見本になるようなおじさんがいたので、
その人の名前を引き合いに出して説明させてもらっていました。

このように、いわゆる時代や体力の変化に対して
付いていけなくなっているにも関わらず、
それを認めようとしない、というか、それに抗おうとしない人は
働かないおじさんのレッテルを貼られてしまうのは仕方がないことかもしれませんね。

2.活躍できる仕事が与えられない

働かないおじさんになってしまう原因はおじさん本人にあると考えられることが多いですが、
会社側がおじさん達に適した仕事を与えられていないというのも、
大きな原因になっているんじゃないかと感じています。

図で説明してみたいと思います。

会社に入った新人はいろいろな仕事をこなすことで経験を積み、
能力を上げていきます。

図でいうところの成長期です。

この成長の傾きが大きい人と小さい人がいるのも事実ですが、
時間をかけさえすれば能力はそれなりに上がっていくものです。
能力という言葉は経験値という言葉に置き換えてもいいかもしれません。

ですが、実は会社が社員に期待している能力って実はそれほど高くないと私は思っています。

どんな仕事でもそうだと思いますが、一人前と認定されるような仕事の質や量ってありますよね。

それは会社が求める能力、社員1人でこなしてもらいたい業務、
やれるようになってもらいたい業務と一致しているんじゃないかと考えています。

成長の度合いに応じた仕事が良いタイミングで入ってくる人もいれば、
不幸にも経験値を積む機会がなくてある程度時間が経っても一人前になれない人もいます。
もちろん、能力的なものもあると思うので一概には言えませんが、
100%ではないとはいえ、会社が求める仕事をこなしてくれるようにはなってきます。

ところが、一人前になった時にどうなるかというと、
またさらに成長を促すことができるような仕事を会社側が提供できない場合が多い、
と私は感じています。

たぶん、成長を促す仕事は他にもあるとは思うんです。

ですが、それを会社側が提供できるような仕組みになっていない場合があるように思えます。

たとえばですが、せっかく一人前になって大きな仕事ができるようになった。
じゃあ、新しいプロジェクトをその人が任せられるかというと、そうではない。
だいたい、経験を積ませるために若い人にそういう仕事は回されます。

一人前の人の方がうまくその仕事をこなせるはずなのに、
若手に経験を積ませることが優先され、最も適切な人に仕事が回ってこなかったりします。

もちろん、一人前になった人だって成長期には優先的に大きな仕事が回されたりするので、
この仕組みを頭ごなしには否定できないとは思いますが、
こうやって脂の乗っている社員に適切なチャンスが巡ってこなかったりします。

もうひとつの成長の機会として、部署異動という方法があります。

会社の規模にもよるのですべてのサラリーマンに当てはまるものではないかもしれませんが、
部署異動というのはとても大切な成長機会を生み出す仕組みです。

これまで経験してきたことをベースにして新しい価値を生み出すために
新しい部署に異動するというわけです。

ここで文字通り、「これまでの経験をベースにして」新しい仕事ができればいいのですが、
そんなにシンプルなものではありません。

体よくそのような言葉で異動させられますが、実はただの人数合わせだったりもします。

私も人事に関連する仕事をするようになったからよくわかりますが、
人事異動の理由って結構テキトーだったりします。

そろそろあいつには新しい仕事をやらせないといけない、
という理にかなっていそうでそうでもない理由で異動させられたりします。

だって新しい仕事を今いる場所で与えられなくなっている時点で
会社側が適切に社員に成長の機会を与えられていないのです。

また、新しい職場に行ったところで本当に自分の経験をベースにした仕事ができるかというと、
私はちょっと怪しいと思っています。
もっと言うと、新しい職場に行ったからといって新し仕事ができるかどうかも怪しいです。

経験が役に立つことはもちろんあると思いますが、
だいたい職場ごとに独自の価値観があり、求められている物が違うので、
経験をベースに活躍できる機会よりは、戸惑ってしまってうまく力を発揮できない場合の方が
多いんじゃないかと思ってしまいます。

どこの部署に行っても、どんな環境でも活躍する人ももちろんいますが、
そんな人はあまり多くはありません。

多くの人は自分の経験の範囲でしか活躍できないものだと私は思っています。

そういう人が自分の経験が生かせる仕事に就けなかった場合にどうなるか。

働かないおじさんになってしまっても、ある意味仕方がないことだと私は思っています。

ここについては頑張らないおじさん達が悪い、
という一言だけで片づけてしまうにはおじさん達がかわいそうに思えてしまうのは
私だけでしょうか。

3.管理職になって戸惑う

人事異動以外に社員に成長する機会を与える方法としてあるのは、
管理職にすることです。

プレイヤーとしての仕事が優秀であるならば、
その人にふさわしい地位と報酬が与えられるべきです。
それについては異論はありません。

ですが、よく言われるようにプレイヤーとして優秀だったからといって、
管理職、マネージャーになっても続けて優秀でいられる保証はどこにもありません。

なぜならプレイヤーは使われる側、マネージャーは使う側として、
求められる能力がまったく異なるからです。

以前、会社が衰退するのは出世すればするほど無能になるからである、
という内容の記事を読んだことがあります。

どういうことかというと、たとえばプレイヤーとして優秀だった人が係長になるとします。

プレイヤーとしては優秀だったのに、管理職として係長になった途端に力を発揮できなくなると、
その人は無能になってしまいます。

係長としては有能だったとしても、課長で無能になってしまうかもしれませんし、
部長で無能になってしまうかもしれない。

つまり人は出世するほど能力に合わない仕事をすることになってしまうので、
必ずどこかで無能になる、と。
そうなると会社の管理層、経営層は無能な人の集まりになってしまう。
だから会社が衰退するのだ、という理屈です。

どうでしょう?
100%同意はできないにしても、それもあるかもしれんなー、
くらいには賛同できませんか?

こうしてかつては優秀だった人が無能になってしまった結果、
働かないおじさん、何をやっているかわからない役に立たない管理職が生まれる、
というメカニズムも確かに存在するんだろうなと思います。

優秀だった人がなぜ無能になってしまうのか、
というところについては別の記事でまた書きたいと思っていますが、
この本を読むと非常に納得感をもって理解できます。

以前も紹介したことがありますが、本当に面白い本なので再度紹介させていただきます。
また私もこの本について書評を書いてみたいと思います。

『具体⇔抽象 トレーニング』 細谷 功 著

 

こうして見ると、働かないおじさんはおじさん達本人のやる気がないだけ、
というところに答えを見出してしまうのはとても危険なことだと思えませんか?

プロ野球の野村監督は一度落ちぶれてしまった選手をうまく復活させる名人で、
野村再生工場とも呼ばれていましたよね。

おそらくこれも、選手をよく観察し、得意・不得意をよく把握し、
適切な仕事の質と量を与えたからこそ、
選手の力を最大限に引き出せたのではないかと思うわけです。

そう考えると、言葉は悪いかもしれませんが、
社員の力を使い切っていない、途中で投げ出してしまっているのは
マネージャー側に責任があるとも思います。

朝から何をしているかわからない年上のおじさん部下を持つあなた。

働かないおじさんのことをめんどくさい人だと思っていませんか?
もうこの人にはおとなしく定年を迎えてもらおうと思っていませんか?

へんてこりんな理屈をこねるおじさん達がいるのもまた事実ですが、
彼らをもっとうまく使いこなすように仕向けることができないか、
考えてみてもいいのではないでしょうか?

はい、私も考えてみます・・・😅