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これだからやめられない 生産技術の良いところ 前編

かこか
かこか

こんにちは。かこかと申します。

前回の記事では生産技術の悪いところを書きました。多分に私の主観も混じっていたかと思いますが、生産技術という仕事をしてきた人には多少なりとも賛同いただけたかなと思っています。

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工場勤務の何がイヤなの? 後編 前編に続いて工場勤務、生産技術が嫌われる理由を書いていきたいと思います。 前編をまだ読まれていない方はこちらもどうぞ。 ...

今回は逆に生産技術の良いところを書いてみたいと思います。

私は入社以来、ほぼ一貫して生産技術という仕事をしてきましたが、最初の配属ではまさか自分が工場職場に配属されるとは思ってもおらず、いやでいやで仕方がありませんでした。

もともと手を動かして何かを作るという作業が苦手で(今でも苦手ですが)、工場で自分がうまく働けるとは思っていませんでした。案の定、先輩からも現場からも何度も怒られて、うまくできない自分のことをいつも責めていました。

このように生産技術という仕事で苦しい思いもしてきましたが、20年働いてきた中で、決して悪いことばかりではありませんでした。

今回は生産技術をやってきてよかったなあ、と思ったことを記事にしてみたいと思います。

 

もくじ
  1. いっぱいお金が使える
  2. つぶしが効く
  3. 海外で仕事をするチャンスが増える

 

いっぱいお金が使える

なんと言ってもこれが生産技術の醍醐味の一つでしょう。

製造業での技術者の仕事というのは大枠で言うと研究、開発、製造の3つに分けられると思いますが、その中でも一番多くのお金を使えるのが製造、つまり生産技術だと思います。

業界によっていろいろですが、私が携わっている部品加工の分野では1台の設備を購入するのに数千万円のお金が簡単に動きます。1000万円なら安い!!という世界です。

私がこれまで関わってきた仕事で一番大きな予算は10億円でした。それだけ多くのお金を使うということはじっくりと吟味する必要がありますが、多くのメーカーや人と関わることができるので、とても大きな経験を積むことができたと思っています。

分野によっても違うので一概に言えませんが、技術者を育てる一番手っ取り早いやり方はチャンスを与えることです。チャンスを与えるということは、ほぼお金を使わせることと同義だと私は思っています。金さえ使えば成長するわけではないとは思いますが、プロジェクトが大きくなればなるほど使うお金も大きくなり、その分いろんなことを学ぶ機会が増えると思います。

既存のインフラを使って技術力を高めていくことももちろん大事だとは思いますが、それだけでは気づけないことはたくさんあります。新しいことに手を出してみることはとても重要です。

あとはいろんなところに行ける、というのもメリットかなと思います。これも業界によって様々でしょうが、私がいる業界では関わるメーカーさんが多かったので、工場見学や打ち合わせと称していろいろなところに行くことができました。

また、設備を購入する際には立ち合いと呼ばれる事前性能評価があります。このイベントでは設備メーカーの工場に赴くのですが、数日間にわたって作業をします。この立ち合いというイベント、すんなり終わることはほぼなく、なかなか大変なイベントなのですが、いつもとは違う環境でべったり設備に貼り付けることが普段はなかなかないので、私は好きなイベントでした。

 

つぶしが効く

私の会社の場合ですが、どこか他の部署から生産技術に人が来ることはほとんどありませんでした。だいたいが生産技術からどこか別の部署に引っこ抜かれるパターンが多かったです。

これはいろんな事情があると思いますが、生産技術をやっていた人はスキルや経験の範囲が他の職種の人よりも広くて使い勝手が良いからだと私は感じています。

ものづくりの現場をよく知っている生産技術だと、その上流の職場である製品開発に行くこともできます。製品開発の人たちはどうやって物ができているかを詳しく知らない人が多いです(決して悪く言ってるわけではありません。彼らには彼らの本業があるのでそれも当然だと思っています。)

そういう環境にものづくりを知っている人が行けば、製品開発の早い段階から作りやすさを考慮に入れてくれるので、後々困ることが少なくなってきます。

とはいえ、あまりものづくりに詳しい人が開発職場に行くと工場の手の内がばれてしまうので、逆にやりにくくなったりすることも多いのですが・・・

その他にも生産計画を作成する生産管理や、外部から部品を買ってくる調達などの職種でも応用が効きます。私の先輩や後輩でもこのような職場に異動していった人が何人もいます。

こう言ってはなんですが、工場であまり活躍できなかった人でも他の職場に行った途端に活躍する人もいましたね。それぞれの職場の難しさがあるとは思いますが、生産技術の仕事の難しさを物語る一例かもしれません。

また、転職もしやすいと思います。たとえばですが、製品開発の仕事をしていた人はそれぞれの製品には詳しくなりますが、異業種にはなかなか応用が効きにくかったりします。

ですが、生産技術であれば、機械加工や熱処理、鋳造など、自分の得意分野があれば他の業界でもそのまま適用できたりする場合が多いです。したがって、転職する際に選択肢が多く、また、引く手あまたであるということを聞いたことがあります。

 

海外で仕事をするチャンスが増える

日本の製造業におけるよくあるパターンとしては、製品開発や研究は日本で行い、ものづくりは市場が近く、人件費が安い海外で生産するというパターンです。

最近は開発業務を海外で行ったり、人件費が相対的に安くなってきた日本に工場を戻す動きも少しはあるようですが、もうしばらくは日本で開発して現地(海外)で作る、という体制が主流であり続けると思います。

また、当然工場は多くの人を雇用しますので、それらを取りまとめる人が必要になります。

このような背景から、海外工場で働く機会が他の職種に比べて多くなると思います。商社なども海外で働く機会が多いとは思いますが、製造業の中で言うと生産技術が最も海外で仕事をする機会が多いのではないかというのが私の印象です。

地域にもよりますが、産業が発展していない国では現地で設備やものづくりに必要な消耗品などを手に入れるのが困難です。いわゆる後進国はもちろんのこと、目覚ましく発展をしていると言われるアジアの多くの国でも同じ状況です。

そうなると日本からそれらのインフラを供給してあげる必要があるのですが、その橋渡しをするのが生産技術です。日本で設えた設備を現地にインストールし、使い方や効率の良い生産の仕方を現地の人に伝える仕事は生産技術が担うことが多いでしょう。そうなると海外で仕事をする機会が増えます。時には数か月単位で海外に出張する機会もあります。

海外で仕事をするというのはなかなかに難しいことです。日本では当たり前のように手に入っていた物や環境が現地では入手、実現することが難しいためです。日々の生活をするにも食べなれない食事や日本より暑い工場で汗だくになって仕事をしないといけない、などの環境面での過酷さもあります。

ですが、何か月にもわたって海外で仕事をすることは他の職種ではなかなかできることではありません。現地に友達ができますし、仕事の合間をぬっていろいろな所に行けたりもします。短期間だと思えば食べなれない食事も良い思い出になります。

また、海外駐在できる可能性も広がると思います。先に述べたように海外に進出するのは工場が多いからです。多くの人を管理するため、安定して生産をするためのノウハウを伝えるために経験を積んだ人を多く送り込む必要があります。

最近は海外志向を持つ人があまり多くないということを聞いたことがありますし、私自身もそうだったのですが、一生の中で数年間海外で生活できるのは大きな魅力でもあると思います。しかもたいていの場合、会社から保護してもらいながら海外で生活できるわけですから贅沢な話です。

人によって海外での仕事が合わない人もいるとは思いますが、海外での仕事を望むのであれば、生産技術で仕事をしていればそのチャンスが広がるのではないかと思います。

長くなってきたので、前編はこの辺にしたいと思います。
続きはまた後編で書きますので、そちらも読んでくださいね。

 

かこか
かこか

最後に自己紹介をさせてください。
私はこんな人です。

  • 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
  • 金属切削の生産技術歴 約20年
  • 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
  • インドネシア駐在経験あり。インドネシア語検定C級を持ってます
  • Twitter、noteもやってます https://twitter.com/Shibakin_2019
  • noteで高周波焼入れに関する記事を書いています
高周波焼入れについてのノウハウをnoteで公開します Twitterでも配信させてもらっていますが、高周波焼入れについての記事をnoteで書かせてもらっています。 すでに大部分...
自己紹介 はじめまして ご訪問いただきましてありがとうございます。 自己紹介させていただきます。 出...

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