仕事

数字に気持ちは込められない 目標は数字じゃない方が良いと思うわけ

仕事において目標値を定めることはとても重要なことです。

ですが、私は部下に指導をする時には

目標は数字で考えない方がいい

と言っています。

いったいどういうことか。

私の考えを説明したいと思います。

  1. 数字は目的になり得ない
  2. みんなで同じ方向を向けることが大事
  3. まとめ

数字は目的になり得ない

私の仕事は工場で製品を作る仕事です。

今月はこの部品を何個作らないといけない

今月の予算はこれくらいだからこれとこれを減らさないといけない

という具合に毎日数字と触れ合う職場でした。

仕事の目標といういうのは必ず数値で立てないといけません。

工場でも、

生産量〇〇%アップ!!

とか、

コストダウン〇〇%達成!!

というような勇ましい目標が毎年、毎月のように建てられていました。

目標を数値で立てることの理由は

自分たちの仕事を評価できるようにするため

だと私は思っています。

今月は頑張った!!

と言っても、何をどう頑張ったのか、成果が出ているのかというのがわかりません。

ですが、数字で表すことによって頑張りが目に見える形になります。

それが数字の目標の良いところ、というか、意義ですよね。

でも、私は正直数字の目標が好きではありません。

というのも、

数字というのは目標にはなったとしても目的にはなり得ないから

です。

売り上げ目標や生産目標を立てるのはなぜでしょうか?

会社の経営を良くするために必要だからですよね。

ですが、経営が良くなったら皆さんの生活や仕事環境というのはどうなるでしょうか?

給料を上げたい

もっと楽に仕事をしたい

早く家に帰って酒が飲みたい

というような、一見いい加減であいまいな姿こそが目的になるはずで、
それを実現するための目標値が数字になるわけです。

コストダウンをしたところで工場に在庫の山ができていたら意味がないし、
目標を達成するためにサービス残業を山のようにしていても意味がないと私は思います。

自分たちはこうありたい

こういう状況を目指したい

というような、みんなが共感できるような目的を最初に設定すること

これをまずはやるべきだと思っているわけです。

 

みんなで同じ方向を向けることが大事

あと、数字の目標というのはけっこういい加減な根拠であることが多かったりします。

とりあえずこんなもんかな

上司に怒られるかもしれないから無理は承知で高めに入れておけばいいや

という感じで決められることが多いんじゃないでしょうか?

だって、売り上げは常に倍増がいいに決まっているし、
コストは常に半減がいいに決まっています。

それなのに売上高30%増とか、コストダウン20%などという数字はどこから出てくるのか、
私はいつも不思議に思っていました。

私はいつも部下に

ぼんやりとでもいいから、曖昧でもいいからとにかくみんなが
『それがいいよね』
『そうだよね』
と何の疑いもなく思える状態を言葉に表しなさい

という指導をしています。

まずはみんなが同じ熱量で同じ方向を向ける姿を言葉にします。

それから、それを実現するためにはどこをどうやって変えていけばいいのか、
というのがわかってきます。

そうすれば、おのずとそこから目標値って出来てくると思いますし、
ありたい姿さえ共有できていれば、数値目標なんてなくてもいいとすら思っています。

まとめ

数値というのはあくまで比較をするための道具です。

過去の状態を把握し、現在の状態と比較するためであったり、
すでに書いたように自分たちの行動の成果の良しあしを比較するためであったり。

道具が目的になるなんてこと、ありますかね?

私の目的は2万円の掃除機です、って言ってるのと同じですよ?😂

目的は部屋を綺麗にすることであって、掃除機を2万円で買うことではないですよね?

自分がありたいと思える姿を言葉にしておく、
紙に書いておくということはとても便利なことであるというのが、
私は経験から理解しています。

進むべき道がぶれないことと、みんなで同じ方向を向けるということです。

これさえあれば、途中で問題が発生してやり方を変えないといけない時でも
行きたい方向からずれていってしまうことはなくなります。

そして、自分の考えを整理するのにもとても役立ちます。

そもそも俺はこの仕事を何のためにやろうとしてるんだっけ?

という状態では、いくら数値目標を立てたところで空しいばかりです。

私のお勧めの方法なので、ぜひ一度お試しください🤗