仕事

転職って何のため? 2人の転職者に見る差異とは

こんにちは。かこかと申します。

最初に簡単な自己紹介をさせてください。

  • 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
    金属切削の製造技術歴 約20年
  • 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
  • インドネシア駐在経験あり。インドネシア語検定C級持ってます
  • 小さくてもいいからガッツポーズができる人生を目指しています
  • 最近買った本はこれです。まだ読んでませんが。


https://www.shibakin.com/self-introduction/

Twitterもやってます。

https://twitter.com/Shibakin_2019

今回は私の周りにいる2人の転職経験者を比較して、
転職の意味を考えてみたいと思います。

Baik, ayo mulai !! 🤩
(インドネシア語で、それでは始めましょう、の意味です😋)

もくじ
  1. Tさんの場合
  2. Cさんの場合
  3. 転職の成否とは?

 

Tさんの場合

まず1人目はTさんです。

このブログにも1、2回ほど登場していたと思います
(イニシャルはTではなかったかもしれませんが・・・)

私の会社員人生の中でもなかなかのインパクトを与えてくれた人です。

反面教師として、ですが。

Tさんは私が入社して4年くらい経った時に転職されてきました。
私より4つほど年齢は上だったかな。

この人、入ってきてからいきなり生産現場ともめ始めました。

こういってはなんですが、転職してきて間もない時って猫をかぶるというか、
様子を見るものだと思うのですが、Tさんはいきなりトップギヤでしたね。

Tさんはとにかく人を下に見て、少しでもおかしいことを言おうものなら
徹底的にこき下ろします。

直接関係がない人でも見ていて不愉快になるくらい相手を非難するんですね。

たまたま私はTさんと同じ部署で、一応会社では先輩にあたるわけなので、
敵対視はされませんでしたが、一度彼を敵に回すと本当にやっかいです。

そして、すごい自信家なんですね。

自分が言っていることは何でも正しい。
あいつが今やっていることは俺が教えてやった。
今あいつがああやってなんとか仕事を進められているのは俺が基礎を作ったからだ。

そんな感じで、とにかく自分のことを大きく見せようとするんです。

こんなTさんですが、客観的に物事を見る目は優れていて、
何かを評論したりする能力は優れているんですね。

そうそう、そうなんです、と同意できることがよくありますし、
よく見ているなあ、と思うこともよくあります。

ですが・・・

自分のことになると全然客観視できなくなるんです。

なぜ周囲のことをあんなに的確に、論理的にとらえることができるのに、
自分のことになると主観100%になってしまうんだろうかと不思議で仕方がないです。

また、上司にも疎まれています。

上司からのコストダウン要請があった時の話です。

TさんはTさんなりにいろいろアイデアを出すのですが、
私から見ても ん? と思ってしまうようなものばかり。
当然上司からも評価されません。

ですがTさんは頑張ってアイデアを出しているし、
頑張って活動を進めようとしているんですね。
一生懸命説明して自分のアイデアをアピールするんですが、
ほとんど上司に相手にされていませんでした。

なんで俺がこんなにアイデアを出しているのにあいつは俺のことを評価しないんだ!!

と言ってTさんはまた不満を並べるんですが、自分を客観的に見る目があれば
その理由は簡単にわかると思うんですが・・・

そしてTさんの特徴の中で一番私が好きになれないのが、会社のことをバカにすること。

うちの会社(転職後の今の会社。つまり私が所属している会社)は本当にダメだ。
技術力がないし、管理職のレベルも低いといっていつも嘆いています。

もともといた会社は自動車関係の下請けだったみたいで、
わりと厳しい環境にあったみたいです。
わりと、というのは、本人は厳しかったと言っているだけだからです。

ただ、よくよく話を聞いているとそうでもなさそうだなというのを感じています。
それを確かめたわけでもないですしね。

あるところにおいては確かに厳しいのかもしれないけど、
あるところにおいてはそうでもないという感じで、
トータルで見ると本人が言うほど過酷な環境であったわけではなさそう、
というのが私の見立てです。

話を元に戻します。

私は転職の経験はありませんが、Tさんにも何かしらの理由があって転職をしたんだと思います。
そして、曲がりなりにも今の会社に採用してもらったわけですが、
もしその会社がイヤだと言うのであればまた辞めて次の会社に行けばいいのに、
と思ってしまいます。

前に一度、あまりに文句ばかり言うので、
「それならまた辞めればいいじゃないですか。
前の会社よりイヤなら辞めればいいじゃないですか。」
と言ったことがあります。

その時のTさんの返事は、今の会社の給料や環境がいいから辞めることはしない、
ということでした。

いや、別にいいんですよ。
転職の理由なんて人それぞれだし、給料が上がったらそれはそれで良いことです。
給料や環境を求めて転職するのは当たり前のことです。
決して責められるようなことではありません。

ただ。
ただですよ。

もしそうならもっと会社に貢献しようとか、悪口ばっかり言ってないでもっと前向きに仕事に取り組むとか、
他にやることがあるでしょう、ということなんですね。

そんなにイヤなら、そんなに自分の方が偉いというなら、やめてもっとレベルの高いところに行けばいいじゃないですか。
今の待遇がいいからここにいたいんでしょう?
だったらむやみに自分の力を誇示せず、だれかれ構わず攻撃せず、
黙って窓際に座ってればいいんですよ。
そっちの方がよっぽどマシです。

会社に不満があり、愚痴や文句ばかりを言っている。
周囲からも疎まれ、嫌われてまともに相手をしてくれる人がいない。
上司からも全然評価してもらえない。
評価もしてもらえないからまともな仕事もやらせてもらえない。
まともな仕事がないからずっと暇。
暇だからいろいろチャチャを入れて、相手の仕事ばかりを増やす。
そしてまたそれに対して攻撃し、悪口をいろんなところで言いふらす。

Tさんの中ではそれらは正当な行為なのかもしれませんが、
残念ながら周囲からは不要な人物とみなされてしまっています。

 

Cさんの場合

次にCさんの場合です。

Cさんは前職では管理職をされている方でした。
大きな会社でしたし、給料も普通に比べて多くもらっていたと思います。

ですが、Cさんは管理職になって自分が好きな技術の分野に携わることができなくなり、
それがイヤになってうちの会社に転職をしてきたそうです。

給料もかなり下がったらしいですが、それでも自分がやりたいことにこだわりがあったそうです。

前の会社でかなり経験値を積まれたようで、技術的な引き出しを多く持っていらっしゃいます。
そして、その技術を適切な形で適切な量を適切な言い方で出してきます。

私はその業界には詳しくはありませんが、
知識の量が豊富なのはすぐにわかりました。

おそらくですが、Cさんは前の会社に比べてうちの会社が技術的成熟度が低いというのを感じているのだろうと思うんです。
会社のシステム自体も古めかしく思っているんだろうなと思います。

でも、レベルが低いというような文句は決して言わず、
自分が持っている知識を使ってそれを補おうと努力しているのがよくわかるんです。

また、うちの会社が持っているこだわりや特殊性にはしっかりと敬意を払い、
ただ難易度が高いことが技術的に優位があるわけじゃないということを認識し、
その差を楽しんでいるように見えます。

また人当たりもよく、とても話しやすい人でもあります。

こんな人、よくこの給料で引っ張ってきたな、と思うような人なんですね。
当然、周囲からの信頼も厚いです。

あまりCさんとの交流はないのですが、きっとこの人は受け入れる側としては
転職成功のパターンなんだろうなと思います。

本人がどう思っているかはわかりませんが・・・

転職の成否とは?

以上、TさんとCさんという、私の周囲にいる転職者を見比べてみました。

ちょっと極端な例だったかもしれませんが、私にとってはとても参考になる人たちです。

さきほども書きましたが、転職にはいろいろな理由や目的があります。

本人が望んでいる物を獲得できたならば、それは紛れもなく転職成功と言えるでしょうし、
そもそも成功したかどうかなんて他人からとやかく言われることではないと思います。

ですが、Tさんのように、給料や環境という自分が望む物を手に入れておきながら、
常に自分の待遇に不満を並べ、相手のことを攻撃するものの自分は役に立つ仕事は一切していないというパターンと、
Cさんのように、給料は減ったけど自分がやりたいことにこだわりを持ち、
蓄えた知識や経験を最大限活用しながら活躍しているパターン。

どちらが本当の意味での転職成功者かというと、答えは簡単ですよね。

 

 

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